この15年の政党の離合集散をまとめるよ
アウです。
知人に最近の日本の政党って分かりにくいって言われたのでざっくり纏めます。
1.2003年頃(2大政党化)
2.2005年 郵政解散の時代
3.2007〜9年頃(自公政権動揺時代)
4.2010年参院選に向けての新政党乱立時代(第三極ブーム開幕)
5.2012年衆院選に向けての新政党乱立時代(第三極ブーム全盛)
6.2013~6年頃(第三極ブーム終焉と共産党台頭)
7.2017年以降(最大野党の分裂とこれから)
1.2003年頃(2大政党化)
15年前、小泉政権全盛期の2003年から
2003衆院選では小沢自由党を吸収した民主党が躍進し2大政党という単語が話題になりました。
与党でも小政党の保守新党が解党→自民合流しました。
ここ最近ではこの時代が一番政党が少なかったですね。
2003年の政党一覧(選挙後)
[与党]
自民党…長きに渡って政権を担当している。
保守派が多い。
公明党…創価学会が母体の中道政党。選挙の
強さはハンパない。福祉政策にも
強い。
[野党]
民主党…幅広い考えの人が集まってるが自民
に比べてリベラルが多い。
二大政党を目指す。
社民党…昔の二大政党「社会党」が前身。
支持母体の多くを民主にとられ、
小規模政党に。
共産党…この時代は他の野党とも距離があり
「確かな野党」を標榜。
共産主義で政権を取ることを目標と
しない特異な立ち位置。
2.2005年 郵政解散の時代
当時の小泉総理の掲げる目玉主要政策「郵政民営化」法案の是非が当時国会の一大議題でした。
自民党の郵政民営化反対派は法案に対して反対もしくは棄権で態度を示しましたが、
そこで小泉首相は衆議院を解散させ、反対派を公認せずその選挙区に対立候補(刺客)を送り込みました。
そして党を追われた一部の議員が新たに政党を作ったのが以下の2つ↓
国民新党…綿貫と亀井静香が中心。
新党日本…田中康夫長野県知事が党首
自民+公明、民主+社民が政権を取れない場合のキャスティングボートを狙いましたが話題を独占した与党が圧勝でうまくいきませんでした。
13年前あれだけ騒いでいた民営化ですが国民の生活にあたえる影響はそれと比例しなかったように思います。
両政党ははじめ仲よかったが後に離れていきます。
2007年参院選で安倍自民が惨敗すると
郵政両党は野党の民主社民と連携を強めていくことになります。
3.2007〜9年頃(自公政権動揺時代)
安倍政権で挑んだ2007参院選は与党が惨敗し小沢民主が圧勝し、小沢一郎氏の影響力が大きくなり始めました。その後、民主党の非主流派の渡辺秀央達がほかの無所属も合わせ「改革クラブ」を結成し、事実上の与党になりました。安倍→福田→麻生政権とじわじわ支持率が下がるなか、麻生首相と対立した渡辺喜美氏が無所属で知名度がちょっとある、江田憲司氏と組んで「政策課題:アジェンダ」を掲げた「みんなの党」を発足させました。
2009衆院選の時の構図
自公vs民社国日vsみvs共
(自民公明vs民主社民国民新新党日本vsみんなvs共産)
結果結果、民主党圧勝政権交代で
民社国3党連立政権が発足。新党日本はこの頃1〜2人くらいで閣外協力。
4.2010参院選に向けて新政党乱立時代
その後基地政策で揉めて社民が連立離脱
→民国連立へ
民国連立政権が基地問題献金問題震災対応なので支持を失い、また旧与党の自民公明もまだまだ回復していない中、第三極と呼ばれる第三勢力が乱立
2010の政党一覧(10政党)
・与党
民主・国民新・新党日本
・旧与党
自民・公明
・その他
共産…どこともつるまない
社民…連立離脱
みんな…元祖第三極。この選挙圧勝する。
たちあがれ日本…平沼、与謝野が結成
保守色が強い政党
新党改革…舛添要一が改革クラブを吸収し
結成したけどあまり支持は広まらず
そして
2011年末には滑り込みで二つの政党が誕生します。
民主離党者を受け入れた鈴木宗男の新党大地が政党要件を満たした。(新党大地真民主)
菅政権で非主流派となった小沢系の一部が離党し9名で 新党きづな を結成。野党でも与党でもない 「ゆ党」の立ち位置。
この時点で12政党。
ここから2012衆院選に向けてさらに増加で16政党に。
地方政党もぞくぞく参入。
泥舟化した民主からの離党者の受け皿となった。
<新しくできた4政党 2012>
日本維新の会…橋下徹率いる大阪で力を蓄えた勢力がついに国政に。
国民の生活が第一…民主非主流派の小沢系が大量離党して結党。党名は小沢が代表の時の民主党のスローガン。
減税日本…名古屋で勢いのある河村たかし名古屋市長らの勢力。
みどりの風…与党の女性参議院議員4名が結成。4人で共同代表。これに衆院側にも民主離党者が3名加わった。
<党名変更>
石原都知事がたちあがれ日本と合併し、
平沼と共に太陽の党を結成、代表に。
というわけで16政党に。
もはやわけわかんないですね。
さすがに各所で合併していきます。
①減税日本が太陽の党に合流→破談で中止
②太陽の党が日本維新に合流。
石原が代表、橋下が代表代行。後に2人で共同代表に。
③元々小沢系だった きづな が小沢の生活に合流
④山田元農相と国民新党を追われた亀井静香が作った政治団体「反TPP(略)」と減税日本が合流して「脱原発に」
⑤嘉田由紀子滋賀県知事が「卒原発」を標榜し「日本未来の党」を結党。これに国民の生活、脱原発、みどりの風のうち衆院の3名が合流、大勢力に。
これで12政党まで戻ります。この時点の多い順に並べると
民主 自民 未来 公明 みんな 共産
維新 社民 国民新 大地 改革 新党日本
後半は適当。社民以下は10名以下の小政党。
この選挙の時の構図は1〜2名政党の改革、新党日本を除くと
[与党]
民主 国民新
[元与党]
自民公明
[第三極右派]
維新 みんな
[第三極左派]
未来 社民 大地
[孤高]
共産
という構図この選挙は左派系が大負けした。2009に勝ちすぎたというべきか。
2012衆院選〜2013参院選までの動き
衆院選で新党日本と新党大地が政党要件を喪失
大負けした未来では大半の国会議員を抱える小沢系と嘉田系が対立。結果小沢系以外は中立亀井静香も含め全員離党。残る小沢系は「生活の党」と名称変更
国民新党は歴史的役割を終え解党。
亀井静香らが加入したみどりの風が政党要件復活。
2013参院選でみどりの風は参院議席を全て失い、政党要件も失った。
この時点で9政党となった。
ここらで第三極が動き出します。
参院選前の橋下の失言からみんな代表渡辺が維新と距離を取ることを決め、与党に接近。
それを快く思わない江田幹事長の対立が激化。柿澤政調会長代理の離党、江田の更迭等泥沼化。結局全体の4割程度が離党し、江田を代表とする結いの党が結成される。
結いの党は維新との合流を最初の目標とした。
維新は維新で橋下松井松野ら合流賛成派と
石原平沼ら反対派の間で対立が深まり、分党に至る。
分党に際し、第3の道を探った旧創新党の山田中田らも石原達と行動を共にした。
橋下系が日本維新の名を引き継ぎ、石原系は平沼を党首とする次世代の党を結成した。
日本維新と結いは合併し、維新の党となる。
逆に、次世代とみんなはこの頃与党に対する立ち位置が近く協力できる可能性があったが、渡辺みんな代表がDHC問題で辞任すると、公認の浅野代表は野党路線に回帰した。そして古巣民主党との合併を宣言した。それには反対派も多く政党のていをなさなくなったみんなの党は解党した。
2014衆院選では
みんな解党、次世代激減、維新はなんとか保った。という感じで第三極の後退を示した。
民主が若干息を吹き返し、行き場を失った政権批判票をもぎ取った共産が躍進した。
その傾向は2016参院選でも続いた。
そして
2017年まではそんな大きい動きもなかったかな。旧みんなの党の一部が作った日本を元気する会。インターネットを活用とかで少し話題にもなったが既に事実上解党。2016参院選で新党改革は唯一の議席を失い解党。
次世代はどんどん議員が離党し、2017衆院選で政党要件を失った。
続きはまた書く